一年は、なぜ年々速くなるのか (青春新書INTELLIGENCE 218) 竹内 薫


この頃、子供の頃より月日が速く過ぎ去るような気がします。

何故なのか解らず不思議です?
タイミングよくそのものズバリのタイトルの本が発売され、早速読みました。

著者は高エネルギー物理学を専攻された博士で科学作家だそうです。

この本ではその理由を物理、生物、脳科学、哲学などの側面から幾つかの仮説を提示、検証しています。

幾つかの仮説を整理すると
1.スケーリング仮説:
時計の振り子のように、われわれの「体内時計」の時の刻みも、身体の大きさに比例する。

2.ペッペル仮説:
若者の「今」は三秒くらいだが、歳をとるとともに「今」は間延びして五秒くらいになる。

3.右脳優位仮説:
歳とともに左脳の時計係がサボり始める。

4.加齢効率低下仮説:
歳のせいで身体と頭が効率よく働かなくなり、達成率が落ちる。

5.『魔の山』仮説:(←トーマス・マン
記憶に残るような出来事が減り、毎日が記憶に残らない、単調な繰り返しになる。

著者は最後に「歳のせい」によるものと「歳のせいだけじゃない」ものの理由を述べて、周囲との比較と自分の内部が原因の二つの時間の経ち方があり、工夫しだいでコントロールが可能だとします。

う〜ん、これではまだ疑問は解決しません・・・(-。-)ボソッ