偽史としての民俗学—柳田國男と異端の思想  大塚 英志

面白さと共に胡散臭さも時々感じる「民俗学」ですが、この本では柳田國男とその周辺の人たちの関係、当時の日本の政策を調べて“日本の民俗学”の成立過程が書かれています。

柳田國男氏については「遠野物語」から興味を持ち始めましたが、彼は元々小説家志望の農商務省官僚で当時の日本の政治の動き(植民地主義など)と彼自身の日本文化への過度に強い想いが学問としてはややいびつな方向に向わせたように思います。

元々曖昧さを持っている民俗学は柳田、折口、南方という個性の強い3人に影響されて来ましたが、ここへ来て新たな分野も増えて来ました。
これからの進展に期待したいと思います♪